キャラクター&開発コンセプト
初フルスカイアクティブ。注目は新開発のクリーンディーゼル
東京モーターショー2011に出展されたCX-5
「CX-5」はマツダの新型クロスオーバーSUV。マツダにとっては、アクセラ、アテンザ、デミオに次ぐ基幹車種であり、同時に世界戦略車。また同社が全力で取り組む次世代環境技術「SKYACTIV(スカイアクティブ)技術」を初めて全面採用したモデルでもあり、さらに新デザインテーマ「魂動(こどう)」を採用したモデルの第1弾でもある。
もともとはコンセプトカー「勢(Minagi)」として2011年3月のジュネーブモーターショーでデビュー。「CX-5」と命名された量産モデルは同年9月のフランクフルトショーでデビューし、日本では同年11月の東京モーターショーで公開。2012年2月16日に発売された。
エンジンは「スカイアクティブ-G 2.0」こと2リッター直4・直噴ガソリンエンジンと「スカイアクティブ-D 2.2」こと2.2リッター直4・直噴ディーゼルターボの2種類だが、注目は何と言っても後者。14.0の低圧縮比によって従来エンジン比で約15~20%の燃費改善を行ったほか、尿素SCR(Selective Catalytic Reduction=選択触媒還元)などのNOx(窒素酸化物)後処理装置に頼ることなく、日本のポスト新長期規制、欧州のユーロ6、北米のTier2Bin5といった最新環境基準をクリアした“新世代スーパークリーンディーゼルエンジン”であり、JC08モード燃費は最高18.6km/L(FF車)となっている。
グローバルで年間16万台以上。すでに20万台規模に増産へ
東京モーターショー2011に展示された「スカイアクティブ-D 2.2」のカットモデル
生産は輸出向けを含めて広島市の宇品工場。国内の月販目標は1000台(年間1万2000台)だが、発売後1ヶ月の累計受注台数はその8倍の約8000台、発売後約2ヶ月(4月末)では約1万6000台を達成。特にディーゼルは当初、全体の5割と想定していたが、実際には8割以上に達しており、これが販売実績を押し上げている。
さらに北米や欧州でも今春から発売され、海外からの受注も予想を大幅に上回る様子。グローバルでの目標台数は16万台以上だったが、すでに20万台規模の増産体制は必至。現在、円高などで苦境が伝えられるマツダだが、CX-5がV字回復に貢献する一台になるのは間違いない。
なお2006年にデビューした「CX」シリーズの第一弾、CX-7は2011年12月に国内販売を終了。ゆえにCX-5は現時点ではマツダにとって国内唯一のSUVだが、海外ではCX-7と海外専用車のCX-9が引き続き販売されている。
価格帯&グレード展開
ガソリンは205万円~、ディーゼルは258万円~
エンジンは2リッターガソリンと2.2リッターターボディーゼルの2種類で、変速機は共にトルコンの6速AT。i-stop(アイドリングストップ機能)、DSC、6エアバッグ、オートエアコン、サイドモニター&バックガイドモニター(ルームミラーに表示)は全車標準で、アドバンストキーも最も安い20Cを除いて全車標準。オーディオは全車オプションになる。
気になるガソリンとディーゼルの価格差は、装備内容が近い「20S」と「XD」で38万円。実際にはエコカー減税によって、ディーゼルは購入時の自動車取得税と自動車重量税がハイブリッド車並みに100%免税となるほか(ガソリンは75%減税)、保有義務期間などの条件付で最大18万円のクリーンディーゼル補助金を受けることも可能で(ガソリンは10万円のエコカー補助金のみ)、この差はもう少し詰まる。さらにモード燃費が1割以上良く、燃料費が1割以上安く、最大トルクがガソリンの2倍以上となれば、ディーゼルに傾くのもむべなるかな。
今回試乗した「XD」(FF)。19インチアルミ&タイヤ、ディスチャージヘッドライトなどはオプション
【ガソリン(SKYACTIV-G 2.0)】+6AT
・最高出力:114kW(155ps)/6000rpm
・最大トルク:196Nm(20.0kgm)/4000rpm
・JC08モード燃費:16.0km/L(FF)/15.6km/L(4WD)
■20C 205万円(FF)
※225/65R17タイヤ&スチールホイール付
■20S 220万円(FF)/241万円(4WD)
※225/65R17タイヤ&アルミホイール、本革巻ステアリング、アドバンストキー付
【ディーゼル(SKYACTIV-D 2.2)】+6AT
・最高出力:129kW(175ps)/4500rpm
・最大トルク:420Nm(42.8kgm)/2000rpm
・JC08モード燃費:18.6km/L(FF)/18.0km/L(4WD)
■XD 258万円(FF)/279万円(4WD) ※今回の試乗車
※225/65R17タイヤ&アルミホイール、、本革巻ステアリング、アドバンストキー付
■XD L Package 298万円(FF)/319万円(4WD)
※225/55R19タイヤ&アルミホイール、ディスチャージヘッドランプ、運転席電動レザーシート、SCBS(スマート・シティ・ブレーキ・サポート)付
パッケージング&スタイル
マツダらしくダイナミックな造形
スタイリングはいかにも欧州で受けそうなクロスオーバーSUV風。マツダ的には新デザインテーマ「魂動」の第一弾であり、「生命力と躍動感を研ぎ澄ませた造形」、「獲物に飛びかかろうとするチーターを彷彿とさせる」と訴えるもの。ま、チーターには見えないにしても、獰猛な動物(例えばクマ?)のような印象は受ける。
ノーズ部分にボリューム感を持たせ、そこに5角形の大型グリルを配したフロントデザインは、これから「マツダの顔」として新型車に展開されるはず。CX-7のような端正なカッコ良さではなく、埋没しない個性を打ち出した感じだが、小手先の意匠ではなく、スタイリングでオリジナリティを出そうとしているのがマツダらしい。
欧州流にショート&ワイド
ホイールベースは2700mmで、クラス最長レベル。Cd値は0.33
ボディサイズも欧州車的にショート&ワイド。「コンパクト」と言っていいかどうか躊躇するところはあるが、グローバル基準で言えば「コンパクトクラスのクロスオーバーSUV」であり、国産車で言えば最近フルモデルチェンジしたホンダ CR-V、輸入車で言えばVW ティグアンが近く、このクラスのど真ん中に位置する。1840mmの全幅もクラス平均だが、1705mmの全高と共に、立体駐車場は難しそうだ。
全長(mm)
全幅(mm)
全高(mm)
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マツダ CX-5 XD:新車試乗記
5月 18th, 2012 · No Comments
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アウディ A6 アバント 2.8 FSI クワトロ:新車試乗記
4月 27th, 2012 · No Comments
キャラクター&開発コンセプト
「100」から数えて7代目。半年遅れでアバントも登場
東京モーターショーでジャパンプレミアを飾ったA6 アバント
アウディの「A6」は1994年に登場したアッパーミディアムクラスモデル。2011年8月に日本で発売された現行モデルは4代目で、また前身のアウディ「100」から数えると7代目にあたる。
今回試乗したのはセダンに半年ほど遅れて、2012年2月に追加されたステーションワゴンの「A6 アバント」。アウディでステーションワゴンを意味するアバントは、2代目アウディ100から続く伝統のモデル。ワゴンではなくアバントと称したのは、リアウインドウが寝た5ドア的なモデルとして始まったからだろう。
プラットフォームは先に登場したA7 スポーツバックがベース。ホイールベースは先代より65mm伸び、オーバーハングを短縮。ヘッドライトまわりもLEDを多用した新世代デザインとなり、スポーティなイメージを強めている。また、ボディ全体の20%以上にアルミ素材を使用し、軽量化に務めたのも売りの一つ。また2種類のV6直噴エンジン、7速DCT「Sトロニック」、アイドリングストップ機能「スタートストップ システム」などの採用によって、環境性能も大幅に向上。全車にフルタイム4WDシステム「クワトロ」を採用しながら、JC08モード燃費11.0~11.8km/Lを達成している。
またフリック操作や文字などの手書き入力ができるタッチパッド「MMI タッチ」を全車標準とするなど、インターフェイスも最新世代に刷新。直接のライバルはEクラス、そして5シリーズだ。
価格帯&グレード展開
アバントの「2.8 FSI」がお買い得!?
フルLEDヘッドライトはオプション
ラインナップはシンプルで、計4モデル。セダンとアバントそれぞれに、2.8リッターV6・直噴NA(最高出力204ps、最大トルク28.6kgm)の「2.8 FSI クワトロ」と3リッターV6・直噴スーパーチャージャー(310ps、44.9kgm)の「3.0 TFSI クワトロ」を設定。変速機は両者ともに7速Sトロニック、いわゆるDCT(デュアル クラッチ トランスミッション)になる。
セダンとアバントの価格差はわずか30万円だが、一方で「2.8 FSI クワトロ」と「3.0 TFSI クワトロ」の差は225万円もある。これは後者がアダプティブクルーズコントロール等を含む「プレセンスパッケージ」(2.8 FSI クワトロでは50万円のオプション)等を標準装備するから。とはいえ、アバント 2.8 FSI クワトロのお買い得感が目立つのは確かだ。
先進安全装備については、レーダーセンサーを使った「アダプティブクルーズコントロール」や衝突回避を行う「プレセンスプラス」を、「3.0 TFSI クワトロ」に標準装備、「2.8 FSI クワトロ」にオプション設定。オーディオはBOSE(14スピーカー・600w)が標準で、オプションでバング&オルフセン(15スピーカー・1200w)を84万円で用意する。特徴的なフルLEDヘッドライトは30万円。
今回試乗した A6 アバント 2.8 FSI クワトロ
【セダン】
■A6 2.8 FSI クワトロ 610万円
■A6 3.0 TFSI クワトロ 835万円
【アバント】
■A6 アバント 2.8 FSI クワトロ 640万円 ※今回の試乗車
■A6 アバント 3.0 TFSI クワトロ 865万円
パッケージング&スタイル
より精悍に。スタイルも引き締まる
ボディサイズはセダンとアバントでほぼ同じ。正確に言えばアバントは10mm長く、30mm背が高くて、全長4940mm×全幅1875mm×全高1495mm、ホイールベース2910mm。ミディアムクラスとは言うものの、全長はラージクラス並みで、実車を見ても伸びやかなシルエットが印象的。とはいえ、やっぱりそこはミディアム。A8とは違う、控えめで実用的な雰囲気がそこはかとなく漂う。
ボンネット、フロントフェンダー、前後ドアはアルミ製。テールゲートもアルミが使われる
また先代のプロポーションはやや厚みのあるコンサバなものだったが、新型はA4などと同様にフロントアクスル(前輪車軸)を前方に移動して、ホイールベースを65mm伸ばし、逆にオーバーハングは短縮。結果、FRモデルのようなスポーティな印象も強めている。A1、A8、マイナーチェンジしたA4などと足並みを揃えたフロントデザインも精悍。誰が見ても一目で「アウディ」と分かる。
インテリア&ラゲッジスペース
デザイン・装備をアップデート
日本の「包丁」をモチーフにしたというインパネデザインが新しい
新しいモチーフを採り入れながら、アウディらしさをしっかり引き継いだインテリア。A7やA8など最新のモチーフも採り入れる一方、操作系やウッドパネルの使い方などは少々コンサバという気もするが、カンパニーカーとしての需要も大きいA6には、これで正解なのだろう。
またインパネで最も目を引くのがHDDナビ用の電動格納式8インチディスプレイ。画面にはMMIで各種車両情報や車両設定を呼び出すこともできる。操作性は悪くないが、「MMI タッチ」についてはまた後で触れる。
シフトレバー周辺にはMMI コントローラー、MMI タッチ、エンジン始動スイッチなど操作系が集中する
ただ、他車から乗り換えると、エンジン始動スイッチを探してしまうのがご愛嬌。シフトレバーの周辺をMMIのコントローラーやMMI タッチに占領されてしまったことで、エンジン始動ボタンはシフトレバーの左側に追いやられている。少し手を伸ばすような感じで、少々やりにくい。
8インチディスプレイのHDDナビゲーションシステムは標準装備
「MMI タッチ」は普段はラジオの選曲として機能。ナビ使用時には地図のスクロールもできる
試乗車のシートは標準仕様。オプションで電動18ウェイ&ミラノレザー仕様も用意
後席もそつなく。居住性はライバル車を上回る
後席シートヒーターは「2.8 FSI」ではオプション。アバントでは電動パノラマサンルーフ(25万円)もオプションで選べる
FFベースでホイールベースが2910mmもあるわけだから、後席スペースはもちろん問題なし。センタートンネルは出っ張るが、3人掛けはとりあえず可能。着座位置が高めのおかげで、閉塞感も少ない。またアバントの場合は、セダンよりドア上部も広く開くので、乗り降りも楽になる。居住性についてはFRで着座位置が低めのライバル車を一歩リード、といったところか。
荷室容量は560~1680リッター。「バーチャルペダル」もオプションで用意
リアゲートを開けると、トノカバーが上に持ち上がる。単純ながら便利
セダンのトランク容量は530リッターだが(さらに後席背もたれを畳んでトランクスルーも可)、アバントでは通常時565リッター、後席の背もたれを畳んで最大1680リッター。また、テールゲートを開けると、一緒にトノカバーが上にずれる仕組みやトランク床面にフック等が取り付けられるレールの設置など、工夫もいろいろ。
後席背もたれは60:40のシングルフォールディングで倒れる
オプションの電動テールゲート(15万円)には、キーを持ってリアバンパー下に足をかざすとテールゲートが自動的に開く「バーチャルペダル」というシステムが付いてくる。先回試乗した新型BMW 3シリーズにも装備されていたように、今や欧州車では珍しくない装備らしい。ただ、噂によるとA6 […]
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BMW 328i スポーツ:新車試乗記
4月 13th, 2012 · No Comments
キャラクター&開発コンセプト
主力エンジンは直4ターボに。燃費性能は大幅に向上
歴代3シリーズ。右奥から初代(E21)、2代目(E30)、3代目(E36)、4代目(E46)、5代目(E90)、そして6代目(F30)
(photo:BMWジャパン)
約7年ぶりのフルモデルチェンジで登場した新型3シリーズは、1975年に登場した初代(E21型)から数えて6世代目。コードネームは代々「E+数字」だったが、新型は新しい流儀に基づき「F30」と呼ばれる。欧州では2011年秋に発表され、日本では2012年1月に発売された。今のところ、新型に切り替わったのは本国でもセダンのみだ。
日本市場に真っ先に導入されたのは、新世代の2リッター直列4気筒・直噴ツインスクロールターボエンジン(N20B20A)を採用した「328i」。このエンジンは従来の直列6気筒NA版に代わるもので、最高出力は180kW(245ps)、最大トルクは350Nm(35.7kgm)と排気量3リッター並み。昨今のダウンサイジング化を象徴するユニットになっている。
新型BMW 328i
(photo:BMW ジャパン)
また4月9日には基本的に同型エンジン(形式は末尾が異なりN20B20B)ながら、最高出力を25%減の135kW(184ps)、最大トルクを23%減の270Nm(27.5kgm)に抑えた「320i」を追加している。
いずれも、このクラスでは最も多段の8速AT、そしてアイドリングストップ機構、ブレーキ・エネルギー回生システム、いわゆるエコモードの「ECO PRO(エコ・プロ)」モード等を採用。これらによってJC08モード燃費は328iで15.2km/L、320iでは16.6km/Lと(いずれも8AT仕様)、同クラスの純ガソリン車でトップクラスの低燃費を実現している。
価格帯&グレード展開
ひとまず「328i」と「320i」を導入
新型BMW 320i。と言っても外観における328iとの差はホイールくらいか
(photo:BMW ジャパン)
欧州には各種ガソリンエンジンやディーゼルターボもあるが、日本仕様は前述の通り、2リッター直4ターボと8速ATの「320i」と「328i」。4WDは今のところなく、すべてFR。最も安いのはバイキセノンヘッドライト等を省いたエントリーグレード「320i SE」(399万円)だが、おおむね320iは400万円台、328iは500万円台後半になる。
8.8インチワイドディスプレイやiDriveを備えたHDDナビは320iを含めて全車標準。320i SEと320i(標準グレード)は16インチタイヤを、328i(標準グレード)は17インチタイヤ(225/50R17)を、その他の上級グレードは18インチタイヤ(225/45R18)が標準。1シリーズで始まった「デザイン・ライン」は新型3シリーズにも導入され、内外装は「Sport」「Modern」「Luxury」といったテーマに沿ってコーディネイトされる。
またユニークなのは、320iに関してはSEを除く全グレードで6MTが選べること。6MTを積極的に用意する姿勢はMINIと同じだが、これを3シリーズでやるところがBMWらしい。
「デザイン・ライン」に合わせて、リモコンキーもカラーコーディネイト
(photo:BMW ジャパン)
■320i SE 399万円(8AT)
■320i 450万円(↓)・439万円(6MT)
■320i Sport 470万円(↓)・459万円(↓)
■320i Modern ↓ 円(↓)・ ↓ 円(↓)
■320i Luxury ↓ 円(↓)・ ↓ 円(↓)
■328i 570万円(8AT)
■328i Sport 586万円(↓) ※今回の試乗車
■328i Modern ↓ 円(↓)
■328i Luxury ↓ 円(↓)
秋にはハイブリッドも追加
なお2012年秋には、ハイブリッド車の「アクティブハイブリッド3」も日本に導入予定。これは335i(欧州仕様のみ)に搭載される225kW(306ps)の3リッター直6ターボに、40kW(54ps)の電気モーターを組み合わせたもの。システム全体で250kW(340ps)と450Nm(45.9kgm)を発揮する。動力性能やキャラクターがオーバーラップする335iは、日本には導入されない模様。
パッケージング&スタイル
よりワイド感を強調。例のリングは角丸に
BMWの次世代モデル「i8」に似た顔つき
先代よりヘッドライト位置が低く、キドニー・グリルがよりワイドになったことで、ぐっとスポーティになった新型3シリーズの顔。左右に末広がりのヘッドライトは新型1シリーズほどファニーではなく、キリッとした感じ。ただ、それより先に視線が向かうのは、ほんの少しスクエアになったヘッドライト内のLEDスモール・ライト・リングか。おかげで新旧を見間違えることはない。
ここから見ると5シリーズに似ている
BMW伝統のL字型リアコンビランプ、3センチもワイドになったトレッドなど、後ろ姿は現行5シリーズと見紛うばかり。先代クーペのような水平基調のラインやワイド感が盛り込まれたことで、リアも普通にカッコ良くなった。
WBを50mm伸ばすも、サイズアップは最小限
より伸びやかになったシルエット。Cd値は0.29
ボディサイズ(先代比)は全長4625mm(+85)×全幅1800mm(同)×全高1440mm(+25)、ホイールベースは2810mm(+50)。つまり全長とホイールベースが伸びたわけだが、下の表を見ても分かるように、無闇に大きくはなっていない。クラウンどころか、マークXよりも小さいくらいだから、日本でも不自由ないサイズ。
全長(mm)
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自賠責が赤字。その原因の一つは私かもしれない:編集長コラム 水野誠志朗\’sトーク
4月 10th, 2012 · No Comments
▲自動車損害賠償責任保険、いわゆる自賠責が赤字ということで、今年(2011年)4月から保険料が引き上げられていることをご存じだろうか。自賠責がどう運営されているのか、なぜ赤字なのかが今ひとつはっきりしないが、いずれにしても事故での支払いが多いということに関しては間違いないようだ。私も昨年、この保険が大量に払われた事故に遭遇したので、報告しておきたい。ちょっと、なんだかな、と思う話だ。
▲まずその事故だが、四十絡みの女性が乗る自転車に、私のクルマがかすったというもの。事故状況だが、横断歩道で止まった私のクルマの前を横切った自転車の駐輪スタンドの後端に、少し動き出した私のクルマ前部がかすった(らしい)。女性は子供を自転車後部のチャイルドシートに乗せていた。クルマ側にはなんら衝撃は無く、そのまま通り過ぎるところだったが、自転車を止めて振り向いた女性がわめいているので、クルマを止めると、当たったと言う。むろん自転車は倒れてなどいないし、クルマを見ても当たった形跡がないので、そんなことはないというと、足が痛いと言い出した。当たり屋ではないかと疑ったくらいの強い語気に、それなら警察へ行こうと近所の交番へ。この時は特に痛がる様子もなかったのだが。
▲交番で事故処理班を呼んでもらい、現場検証したが、そこで私のクルマのバンパー下にごく小さな擦り跡があり、ここに接触したのだろうということに。そうなれば致し方ないので、こちらも下手に出ることにしたのだが、そうすると今度は後ろに乗っていた子供も体が痛いといっていると言いだした。さすがにこれは普通じゃないなと思ったが、警察とも話をして、一週間様子を見て人身事故にするかどうか決めるということでその日は別れた。翌日、お詫びとして菓子折を持って事故現場すぐの自宅に行くと、受け取らない。保険屋と話すから受け取れないという。今までいくつもの事故に対応してきたが、この時点でちょっとやっかいな人であると再確認した。
▲一週間過ぎたら警察から連絡があり、案の定、先方は人身事故扱いにしたいと言っているとのこと。うちの保険会社と相談したが、そうした人だったら保険を使った方がいいでしょうとのアドバイスもあり、その後の対応は保険会社に任せた。そして私には軽微な人身事故(ただし女性と子供の二人分)ということで行政処分点4点がつけられた。おかげで累積6点になってしまい、以前のコラムで書いたように講習出席の次第となったのである。ただし、いわゆる罰金はまったく来なかった。警察としてもごくごく軽微な事故という認識だったからだろう。
▲それからは保険会社からの報告書を読んでいただけなのだが、後ろに乗っていたの子供には半年後に治療費約30万円、賠償金約50万円が支払われた。女性の方はそれからさらに半年以上(事故から1年以上)治療に通い続け、治療費約120万円、賠償金約150万円が支払われた。あとで見たら自転車にも修理代として4万円弱が支払われていた(もちろん壊れてなどいないが)。保険会社によると、本人はまだまだ通院すると言ったそうだが、さすがに保険会社もこれ以上はということで、多めの賠償金で手を打ったそうだ。クルマがかすっただけで実に350万円ものお金が支払われたのである。
▲自賠責は任意保険に優先して一人あたり120万円まで支払われる。つまり子供の分は全額自賠責から、女性の分は120万円が自賠責から支払われ、残りの150万円ほどが任意保険からの支払われた。人身事故の場合、このようにまず自賠責が使われる仕組みである。つまり120万円までは、任意保険会社の自腹は痛まない。このため割に支払いが甘いとされるが、それを超えると示談を急ぐ傾向にあるようだ。これを知ると自賠責が赤字になるのは、今回のケースのようにどんどん支払われてることも原因の一つではないかと思えてきた。
▲一般的には加害者という立場になる私だが、このケース、さすがに素直にごめんなさいという気になれない。保険会社によればこのような支払い事例は少なくないようだ。この女性に関しても、初めての事故ではなく、過去にそれなりに経験があるように思われるという。ただそうしたデータを自賠責は持ってはいないようだ。任意保険の会社では、自社が支払った人のデータベースを持っているようだが、それでも他社のデータまで見ることまではできないようで、いわゆるブラックリストのようなものは、公には存在していないという。同じ会社で二度目の事故請求となれば、当然それなりの対応をするようだが。
▲いずれにしても自賠責が赤字になっている中で、今回のような支払い事例を見てしまうと、まじめに自賠責のお金を支払っているドライバーがバカを見ているような気がしてくる。また死亡最大3000万円、けが最大120万円の自賠責では賠償金が全額支払いきれないケースが多い(今回もそう)。であれば自賠責などもう撤廃して、民間の自動車保険に一本化し、加入を義務づける方が合理的ではないだろうか。保険会社も支払いが慎重になるだろう。もちろん保険に入らない人はより厳しく取り締まるべきで、警察にも意味のよくわからない交通取り締まりばかりでなく、こちらにも力を入れてもらいたいもの。
▲また、多大な労力をかけて警察が現場検証をしてくれるのだから、個々の事故に応じて過失責任を算定する仕組みと、それに対する賠償を明文化できないものだろうか。今回のケースであれば、この保険金支払いが何だかちょっと変だと言える第三者は、当日の現場検証をして書類を作った(それゆえ行政処分を下した)警察しかいないのだから。何百万円ものお金が動く話なのだから、民事不介入の一言で済ましていいのかとも思う。どれだけ安全に気を使って運転していても、事故は起きるときには起きてしまう。その時の備えを、個人はもちろん、制度としても見直す時が来ているのではないだろうか。
▲昨年(2010年)の無保険車(自賠責未加入車)摘発が過去10年で最多の5385件に上っているという。自賠責に入っていない人はものすごく多いようだ。また無保険車によって事故にあった被害者を救済するため、国が賠償金を加害者(無保険車運転者)に代わって立て替える制度があり、そうして支払われた立替金を加害者から回収できなかった額は458億円に上るという。この制度では自賠責とほぼ同額が被害者に支払われるが、その原資は自賠責保険料の一部とのこと。今回、もし私が無保険車であった場合、どのように支払われただろうか。被害者であることを声高に主張すれば、この制度でも支払われるのだろうか。クルマを取り巻く問題の一つがこんなところにもある。
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自賠責が赤字。その原因の一つは私かもしれない:編集長コラム 水野誠志朗\’sトーク
4月 8th, 2012 · No Comments
▲自動車損害賠償責任保険、いわゆる自賠責が赤字ということで、今年(2011年)4月から保険料が引き上げられていることをご存じだろうか。自賠責がどう運営されているのか、なぜ赤字なのかが今ひとつはっきりしないが、いずれにしても事故での支払いが多いということに関しては間違いないようだ。私も昨年、この保険が大量に払われた事故に遭遇したので、報告しておきたい。ちょっと、なんだかな、と思う話だ。
▲まずその事故だが、四十絡みの女性が乗る自転車に、私のクルマがかすったというもの。事故状況だが、横断歩道で止まった私のクルマの前を横切った自転車の駐輪スタンドの後端に、少し動き出した私のクルマ前部がかすった(らしい)。女性は子供を自転車後部のチャイルドシートに乗せていた。クルマ側にはなんら衝撃は無く、そのまま通り過ぎるところだったが、自転車を止めて振り向いた女性がわめいているので、クルマを止めると、当たったと言う。むろん自転車は倒れてなどいないし、クルマを見ても当たった形跡がないので、そんなことはないというと、足が痛いと言い出した。当たり屋ではないかと疑ったくらいの強い語気に、それなら警察へ行こうと近所の交番へ。この時は特に痛がる様子もなかったのだが。
▲交番で事故処理班を呼んでもらい、現場検証したが、そこで私のクルマのバンパー下にごく小さな擦り跡があり、ここに接触したのだろうということに。そうなれば致し方ないので、こちらも下手に出ることにしたのだが、そうすると今度は後ろに乗っていた子供も体が痛いといっていると言いだした。さすがにこれは普通じゃないなと思ったが、警察とも話をして、一週間様子を見て人身事故にするかどうか決めるということでその日は別れた。翌日、お詫びとして菓子折を持って事故現場すぐの自宅に行くと、受け取らない。保険屋と話すから受け取れないという。今までいくつもの事故に対応してきたが、この時点でちょっとやっかいな人であると再確認した。
▲一週間過ぎたら警察から連絡があり、案の定、先方は人身事故扱いにしたいと言っているとのこと。うちの保険会社と相談したが、そうした人だったら保険を使った方がいいでしょうとのアドバイスもあり、その後の対応は保険会社に任せた。そして私には軽微な人身事故(ただし女性と子供の二人分)ということで行政処分点4点がつけられた。おかげで累積6点になってしまい、以前のコラムで書いたように講習出席の次第となったのである。ただし、いわゆる罰金はまったく来なかった。警察としてもごくごく軽微な事故という認識だったからだろう。
▲それからは保険会社からの報告書を読んでいただけなのだが、後ろに乗っていたの子供には半年後に治療費約30万円、賠償金約50万円が支払われた。女性の方はそれからさらに半年以上(事故から1年以上)治療に通い続け、治療費約120万円、賠償金約150万円が支払われた。あとで見たら自転車にも修理代として4万円弱が支払われていた(もちろん壊れてなどいないが)。保険会社によると、本人はまだまだ通院すると言ったそうだが、さすがに保険会社もこれ以上はということで、多めの賠償金で手を打ったそうだ。クルマがかすっただけで実に350万円ものお金が支払われたのである。
▲自賠責は任意保険に優先して一人あたり120万円まで支払われる。つまり子供の分は全額自賠責から、女性の分は120万円が自賠責から支払われ、残りの150万円ほどが任意保険からの支払われた。人身事故の場合、このようにまず自賠責が使われる仕組みである。つまり120万円までは、任意保険会社の自腹は痛まない。このため割に支払いが甘いとされるが、それを超えると示談を急ぐ傾向にあるようだ。これを知ると自賠責が赤字になるのは、今回のケースのようにどんどん支払われてることも原因の一つではないかと思えてきた。
▲一般的には加害者という立場になる私だが、このケース、さすがに素直にごめんなさいという気になれない。保険会社によればこのような支払い事例は少なくないようだ。この女性に関しても、初めての事故ではなく、過去にそれなりに経験があるように思われるという。ただそうしたデータを自賠責は持ってはいないようだ。任意保険の会社では、自社が支払った人のデータベースを持っているようだが、それでも他社のデータまで見ることまではできないようで、いわゆるブラックリストのようなものは、公には存在していないという。同じ会社で二度目の事故請求となれば、当然それなりの対応をするようだが。
▲いずれにしても自賠責が赤字になっている中で、今回のような支払い事例を見てしまうと、まじめに自賠責のお金を支払っているドライバーがバカを見ているような気がしてくる。また死亡最大3000万円、けが最大120万円の自賠責では賠償金が全額支払いきれないケースが多い(今回もそう)。であれば自賠責などもう撤廃して、民間の自動車保険に一本化し、加入を義務づける方が合理的ではないだろうか。保険会社も支払いが慎重になるだろう。もちろん保険に入らない人はより厳しく取り締まるべきで、警察にも意味のよくわからない交通取り締まりばかりでなく、こちらにも力を入れてもらいたいもの。
▲また、多大な労力をかけて警察が現場検証をしてくれるのだから、個々の事故に応じて過失責任を算定する仕組みと、それに対する賠償を明文化できないものだろうか。今回のケースであれば、この保険金支払いが何だかちょっと変だと言える第三者は、当日の現場検証をして書類を作った(それゆえ行政処分を下した)警察しかいないのだから。何百万円ものお金が動く話なのだから、民事不介入の一言で済ましていいのかとも思う。どれだけ安全に気を使って運転していても、事故は起きるときには起きてしまう。その時の備えを、個人はもちろん、制度としても見直す時が来ているのではないだろうか。
▲昨年(2010年)の無保険車(自賠責未加入車)摘発が過去10年で最多の5385件に上っているという。自賠責に入っていない人はものすごく多いようだ。また無保険車によって事故にあった被害者を救済するため、国が賠償金を加害者(無保険車運転者)に代わって立て替える制度があり、そうして支払われた立替金を加害者から回収できなかった額は458億円に上るという。この制度では自賠責とほぼ同額が被害者に支払われるが、その原資は自賠責保険料の一部とのこと。今回、もし私が無保険車であった場合、どのように支払われただろうか。被害者であることを声高に主張すれば、この制度でも支払われるのだろうか。クルマを取り巻く問題の一つがこんなところにもある。
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自賠責が赤字。その原因の一つは私かもしれない:編集長コラム 水野誠志朗\’sトーク
4月 6th, 2012 · No Comments
▲自動車損害賠償責任保険、いわゆる自賠責が赤字ということで、今年(2011年)4月から保険料が引き上げられていることをご存じだろうか。自賠責がどう運営されているのか、なぜ赤字なのかが今ひとつはっきりしないが、いずれにしても事故での支払いが多いということに関しては間違いないようだ。私も昨年、この保険が大量に払われた事故に遭遇したので、報告しておきたい。ちょっと、なんだかな、と思う話だ。
▲まずその事故だが、四十絡みの女性が乗る自転車に、私のクルマがかすったというもの。事故状況だが、横断歩道で止まった私のクルマの前を横切った自転車の駐輪スタンドの後端に、少し動き出した私のクルマ前部がかすった(らしい)。女性は子供を自転車後部のチャイルドシートに乗せていた。クルマ側にはなんら衝撃は無く、そのまま通り過ぎるところだったが、自転車を止めて振り向いた女性がわめいているので、クルマを止めると、当たったと言う。むろん自転車は倒れてなどいないし、クルマを見ても当たった形跡がないので、そんなことはないというと、足が痛いと言い出した。当たり屋ではないかと疑ったくらいの強い語気に、それなら警察へ行こうと近所の交番へ。この時は特に痛がる様子もなかったのだが。
▲交番で事故処理班を呼んでもらい、現場検証したが、そこで私のクルマのバンパー下にごく小さな擦り跡があり、ここに接触したのだろうということに。そうなれば致し方ないので、こちらも下手に出ることにしたのだが、そうすると今度は後ろに乗っていた子供も体が痛いといっていると言いだした。さすがにこれは普通じゃないなと思ったが、警察とも話をして、一週間様子を見て人身事故にするかどうか決めるということでその日は別れた。翌日、お詫びとして菓子折を持って事故現場すぐの自宅に行くと、受け取らない。保険屋と話すから受け取れないという。今までいくつもの事故に対応してきたが、この時点でちょっとやっかいな人であると再確認した。
▲一週間過ぎたら警察から連絡があり、案の定、先方は人身事故扱いにしたいと言っているとのこと。うちの保険会社と相談したが、そうした人だったら保険を使った方がいいでしょうとのアドバイスもあり、その後の対応は保険会社に任せた。そして私には軽微な人身事故(ただし女性と子供の二人分)ということで行政処分点4点がつけられた。おかげで累積6点になってしまい、以前のコラムで書いたように講習出席の次第となったのである。ただし、いわゆる罰金はまったく来なかった。警察としてもごくごく軽微な事故という認識だったからだろう。
▲それからは保険会社からの報告書を読んでいただけなのだが、後ろに乗っていたの子供には半年後に治療費約30万円、賠償金約50万円が支払われた。女性の方はそれからさらに半年以上(事故から1年以上)治療に通い続け、治療費約120万円、賠償金約150万円が支払われた。あとで見たら自転車にも修理代として4万円弱が支払われていた(もちろん壊れてなどいないが)。保険会社によると、本人はまだまだ通院すると言ったそうだが、さすがに保険会社もこれ以上はということで、多めの賠償金で手を打ったそうだ。クルマがかすっただけで実に350万円ものお金が支払われたのである。
▲自賠責は任意保険に優先して一人あたり120万円まで支払われる。つまり子供の分は全額自賠責から、女性の分は120万円が自賠責から支払われ、残りの150万円ほどが任意保険からの支払われた。人身事故の場合、このようにまず自賠責が使われる仕組みである。つまり120万円までは、任意保険会社の自腹は痛まない。このため割に支払いが甘いとされるが、それを超えると示談を急ぐ傾向にあるようだ。これを知ると自賠責が赤字になるのは、今回のケースのようにどんどん支払われてることも原因の一つではないかと思えてきた。
▲一般的には加害者という立場になる私だが、このケース、さすがに素直にごめんなさいという気になれない。保険会社によればこのような支払い事例は少なくないようだ。この女性に関しても、初めての事故ではなく、過去にそれなりに経験があるように思われるという。ただそうしたデータを自賠責は持ってはいないようだ。任意保険の会社では、自社が支払った人のデータベースを持っているようだが、それでも他社のデータまで見ることまではできないようで、いわゆるブラックリストのようなものは、公には存在していないという。同じ会社で二度目の事故請求となれば、当然それなりの対応をするようだが。
▲いずれにしても自賠責が赤字になっている中で、今回のような支払い事例を見てしまうと、まじめに自賠責のお金を支払っているドライバーがバカを見ているような気がしてくる。また死亡最大3000万円、けが最大120万円の自賠責では賠償金が全額支払いきれないケースが多い(今回もそう)。であれば自賠責などもう撤廃して、民間の自動車保険に一本化し、加入を義務づける方が合理的ではないだろうか。保険会社も支払いが慎重になるだろう。もちろん保険に入らない人はより厳しく取り締まるべきで、警察にも意味のよくわからない交通取り締まりばかりでなく、こちらにも力を入れてもらいたいもの。
▲また、多大な労力をかけて警察が現場検証をしてくれるのだから、個々の事故に応じて過失責任を算定する仕組みと、それに対する賠償を明文化できないものだろうか。今回のケースであれば、この保険金支払いが何だかちょっと変だと言える第三者は、当日の現場検証をして書類を作った(それゆえ行政処分を下した)警察しかいないのだから。何百万円ものお金が動く話なのだから、民事不介入の一言で済ましていいのかとも思う。どれだけ安全に気を使って運転していても、事故は起きるときには起きてしまう。その時の備えを、個人はもちろん、制度としても見直す時が来ているのではないだろうか。
▲昨年(2010年)の無保険車(自賠責未加入車)摘発が過去10年で最多の5385件に上っているという。自賠責に入っていない人はものすごく多いようだ。また無保険車によって事故にあった被害者を救済するため、国が賠償金を加害者(無保険車運転者)に代わって立て替える制度があり、そうして支払われた立替金を加害者から回収できなかった額は458億円に上るという。この制度では自賠責とほぼ同額が被害者に支払われるが、その原資は自賠責保険料の一部とのこと。今回、もし私が無保険車であった場合、どのように支払われただろうか。被害者であることを声高に主張すれば、この制度でも支払われるのだろうか。クルマを取り巻く問題の一つがこんなところにもある。
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自賠責が赤字。その原因の一つは私かもしれない:編集長コラム 水野誠志朗\’sトーク
4月 4th, 2012 · No Comments
▲自動車損害賠償責任保険、いわゆる自賠責が赤字ということで、今年(2011年)4月から保険料が引き上げられていることをご存じだろうか。自賠責がどう運営されているのか、なぜ赤字なのかが今ひとつはっきりしないが、いずれにしても事故での支払いが多いということに関しては間違いないようだ。私も昨年、この保険が大量に払われた事故に遭遇したので、報告しておきたい。ちょっと、なんだかな、と思う話だ。
▲まずその事故だが、四十絡みの女性が乗る自転車に、私のクルマがかすったというもの。事故状況だが、横断歩道で止まった私のクルマの前を横切った自転車の駐輪スタンドの後端に、少し動き出した私のクルマ前部がかすった(らしい)。女性は子供を自転車後部のチャイルドシートに乗せていた。クルマ側にはなんら衝撃は無く、そのまま通り過ぎるところだったが、自転車を止めて振り向いた女性がわめいているので、クルマを止めると、当たったと言う。むろん自転車は倒れてなどいないし、クルマを見ても当たった形跡がないので、そんなことはないというと、足が痛いと言い出した。当たり屋ではないかと疑ったくらいの強い語気に、それなら警察へ行こうと近所の交番へ。この時は特に痛がる様子もなかったのだが。
▲交番で事故処理班を呼んでもらい、現場検証したが、そこで私のクルマのバンパー下にごく小さな擦り跡があり、ここに接触したのだろうということに。そうなれば致し方ないので、こちらも下手に出ることにしたのだが、そうすると今度は後ろに乗っていた子供も体が痛いといっていると言いだした。さすがにこれは普通じゃないなと思ったが、警察とも話をして、一週間様子を見て人身事故にするかどうか決めるということでその日は別れた。翌日、お詫びとして菓子折を持って事故現場すぐの自宅に行くと、受け取らない。保険屋と話すから受け取れないという。今までいくつもの事故に対応してきたが、この時点でちょっとやっかいな人であると再確認した。
▲一週間過ぎたら警察から連絡があり、案の定、先方は人身事故扱いにしたいと言っているとのこと。うちの保険会社と相談したが、そうした人だったら保険を使った方がいいでしょうとのアドバイスもあり、その後の対応は保険会社に任せた。そして私には軽微な人身事故(ただし女性と子供の二人分)ということで行政処分点4点がつけられた。おかげで累積6点になってしまい、以前のコラムで書いたように講習出席の次第となったのである。ただし、いわゆる罰金はまったく来なかった。警察としてもごくごく軽微な事故という認識だったからだろう。
▲それからは保険会社からの報告書を読んでいただけなのだが、後ろに乗っていたの子供には半年後に治療費約30万円、賠償金約50万円が支払われた。女性の方はそれからさらに半年以上(事故から1年以上)治療に通い続け、治療費約120万円、賠償金約150万円が支払われた。あとで見たら自転車にも修理代として4万円弱が支払われていた(もちろん壊れてなどいないが)。保険会社によると、本人はまだまだ通院すると言ったそうだが、さすがに保険会社もこれ以上はということで、多めの賠償金で手を打ったそうだ。クルマがかすっただけで実に350万円ものお金が支払われたのである。
▲自賠責は任意保険に優先して一人あたり120万円まで支払われる。つまり子供の分は全額自賠責から、女性の分は120万円が自賠責から支払われ、残りの150万円ほどが任意保険からの支払われた。人身事故の場合、このようにまず自賠責が使われる仕組みである。つまり120万円までは、任意保険会社の自腹は痛まない。このため割に支払いが甘いとされるが、それを超えると示談を急ぐ傾向にあるようだ。これを知ると自賠責が赤字になるのは、今回のケースのようにどんどん支払われてることも原因の一つではないかと思えてきた。
▲一般的には加害者という立場になる私だが、このケース、さすがに素直にごめんなさいという気になれない。保険会社によればこのような支払い事例は少なくないようだ。この女性に関しても、初めての事故ではなく、過去にそれなりに経験があるように思われるという。ただそうしたデータを自賠責は持ってはいないようだ。任意保険の会社では、自社が支払った人のデータベースを持っているようだが、それでも他社のデータまで見ることまではできないようで、いわゆるブラックリストのようなものは、公には存在していないという。同じ会社で二度目の事故請求となれば、当然それなりの対応をするようだが。
▲いずれにしても自賠責が赤字になっている中で、今回のような支払い事例を見てしまうと、まじめに自賠責のお金を支払っているドライバーがバカを見ているような気がしてくる。また死亡最大3000万円、けが最大120万円の自賠責では賠償金が全額支払いきれないケースが多い(今回もそう)。であれば自賠責などもう撤廃して、民間の自動車保険に一本化し、加入を義務づける方が合理的ではないだろうか。保険会社も支払いが慎重になるだろう。もちろん保険に入らない人はより厳しく取り締まるべきで、警察にも意味のよくわからない交通取り締まりばかりでなく、こちらにも力を入れてもらいたいもの。
▲また、多大な労力をかけて警察が現場検証をしてくれるのだから、個々の事故に応じて過失責任を算定する仕組みと、それに対する賠償を明文化できないものだろうか。今回のケースであれば、この保険金支払いが何だかちょっと変だと言える第三者は、当日の現場検証をして書類を作った(それゆえ行政処分を下した)警察しかいないのだから。何百万円ものお金が動く話なのだから、民事不介入の一言で済ましていいのかとも思う。どれだけ安全に気を使って運転していても、事故は起きるときには起きてしまう。その時の備えを、個人はもちろん、制度としても見直す時が来ているのではないだろうか。
▲昨年(2010年)の無保険車(自賠責未加入車)摘発が過去10年で最多の5385件に上っているという。自賠責に入っていない人はものすごく多いようだ。また無保険車によって事故にあった被害者を救済するため、国が賠償金を加害者(無保険車運転者)に代わって立て替える制度があり、そうして支払われた立替金を加害者から回収できなかった額は458億円に上るという。この制度では自賠責とほぼ同額が被害者に支払われるが、その原資は自賠責保険料の一部とのこと。今回、もし私が無保険車であった場合、どのように支払われただろうか。被害者であることを声高に主張すれば、この制度でも支払われるのだろうか。クルマを取り巻く問題の一つがこんなところにもある。
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自賠責が赤字。その原因の一つは私かもしれない:編集長コラム 水野誠志朗\’sトーク
4月 2nd, 2012 · No Comments
▲自動車損害賠償責任保険、いわゆる自賠責が赤字ということで、今年(2011年)4月から保険料が引き上げられていることをご存じだろうか。自賠責がどう運営されているのか、なぜ赤字なのかが今ひとつはっきりしないが、いずれにしても事故での支払いが多いということに関しては間違いないようだ。私も昨年、この保険が大量に払われた事故に遭遇したので、報告しておきたい。ちょっと、なんだかな、と思う話だ。
▲まずその事故だが、四十絡みの女性が乗る自転車に、私のクルマがかすったというもの。事故状況だが、横断歩道で止まった私のクルマの前を横切った自転車の駐輪スタンドの後端に、少し動き出した私のクルマ前部がかすった(らしい)。女性は子供を自転車後部のチャイルドシートに乗せていた。クルマ側にはなんら衝撃は無く、そのまま通り過ぎるところだったが、自転車を止めて振り向いた女性がわめいているので、クルマを止めると、当たったと言う。むろん自転車は倒れてなどいないし、クルマを見ても当たった形跡がないので、そんなことはないというと、足が痛いと言い出した。当たり屋ではないかと疑ったくらいの強い語気に、それなら警察へ行こうと近所の交番へ。この時は特に痛がる様子もなかったのだが。
▲交番で事故処理班を呼んでもらい、現場検証したが、そこで私のクルマのバンパー下にごく小さな擦り跡があり、ここに接触したのだろうということに。そうなれば致し方ないので、こちらも下手に出ることにしたのだが、そうすると今度は後ろに乗っていた子供も体が痛いといっていると言いだした。さすがにこれは普通じゃないなと思ったが、警察とも話をして、一週間様子を見て人身事故にするかどうか決めるということでその日は別れた。翌日、お詫びとして菓子折を持って事故現場すぐの自宅に行くと、受け取らない。保険屋と話すから受け取れないという。今までいくつもの事故に対応してきたが、この時点でちょっとやっかいな人であると再確認した。
▲一週間過ぎたら警察から連絡があり、案の定、先方は人身事故扱いにしたいと言っているとのこと。うちの保険会社と相談したが、そうした人だったら保険を使った方がいいでしょうとのアドバイスもあり、その後の対応は保険会社に任せた。そして私には軽微な人身事故(ただし女性と子供の二人分)ということで行政処分点4点がつけられた。おかげで累積6点になってしまい、以前のコラムで書いたように講習出席の次第となったのである。ただし、いわゆる罰金はまったく来なかった。警察としてもごくごく軽微な事故という認識だったからだろう。
▲それからは保険会社からの報告書を読んでいただけなのだが、後ろに乗っていたの子供には半年後に治療費約30万円、賠償金約50万円が支払われた。女性の方はそれからさらに半年以上(事故から1年以上)治療に通い続け、治療費約120万円、賠償金約150万円が支払われた。あとで見たら自転車にも修理代として4万円弱が支払われていた(もちろん壊れてなどいないが)。保険会社によると、本人はまだまだ通院すると言ったそうだが、さすがに保険会社もこれ以上はということで、多めの賠償金で手を打ったそうだ。クルマがかすっただけで実に350万円ものお金が支払われたのである。
▲自賠責は任意保険に優先して一人あたり120万円まで支払われる。つまり子供の分は全額自賠責から、女性の分は120万円が自賠責から支払われ、残りの150万円ほどが任意保険からの支払われた。人身事故の場合、このようにまず自賠責が使われる仕組みである。つまり120万円までは、任意保険会社の自腹は痛まない。このため割に支払いが甘いとされるが、それを超えると示談を急ぐ傾向にあるようだ。これを知ると自賠責が赤字になるのは、今回のケースのようにどんどん支払われてることも原因の一つではないかと思えてきた。
▲一般的には加害者という立場になる私だが、このケース、さすがに素直にごめんなさいという気になれない。保険会社によればこのような支払い事例は少なくないようだ。この女性に関しても、初めての事故ではなく、過去にそれなりに経験があるように思われるという。ただそうしたデータを自賠責は持ってはいないようだ。任意保険の会社では、自社が支払った人のデータベースを持っているようだが、それでも他社のデータまで見ることまではできないようで、いわゆるブラックリストのようなものは、公には存在していないという。同じ会社で二度目の事故請求となれば、当然それなりの対応をするようだが。
▲いずれにしても自賠責が赤字になっている中で、今回のような支払い事例を見てしまうと、まじめに自賠責のお金を支払っているドライバーがバカを見ているような気がしてくる。また死亡最大3000万円、けが最大120万円の自賠責では賠償金が全額支払いきれないケースが多い(今回もそう)。であれば自賠責などもう撤廃して、民間の自動車保険に一本化し、加入を義務づける方が合理的ではないだろうか。保険会社も支払いが慎重になるだろう。もちろん保険に入らない人はより厳しく取り締まるべきで、警察にも意味のよくわからない交通取り締まりばかりでなく、こちらにも力を入れてもらいたいもの。
▲また、多大な労力をかけて警察が現場検証をしてくれるのだから、個々の事故に応じて過失責任を算定する仕組みと、それに対する賠償を明文化できないものだろうか。今回のケースであれば、この保険金支払いが何だかちょっと変だと言える第三者は、当日の現場検証をして書類を作った(それゆえ行政処分を下した)警察しかいないのだから。何百万円ものお金が動く話なのだから、民事不介入の一言で済ましていいのかとも思う。どれだけ安全に気を使って運転していても、事故は起きるときには起きてしまう。その時の備えを、個人はもちろん、制度としても見直す時が来ているのではないだろうか。
▲昨年(2010年)の無保険車(自賠責未加入車)摘発が過去10年で最多の5385件に上っているという。自賠責に入っていない人はものすごく多いようだ。また無保険車によって事故にあった被害者を救済するため、国が賠償金を加害者(無保険車運転者)に代わって立て替える制度があり、そうして支払われた立替金を加害者から回収できなかった額は458億円に上るという。この制度では自賠責とほぼ同額が被害者に支払われるが、その原資は自賠責保険料の一部とのこと。今回、もし私が無保険車であった場合、どのように支払われただろうか。被害者であることを声高に主張すれば、この制度でも支払われるのだろうか。クルマを取り巻く問題の一つがこんなところにもある。
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自賠責が赤字。その原因の一つは私かもしれない:編集長コラム 水野誠志朗\’sトーク
3月 31st, 2012 · No Comments
▲自動車損害賠償責任保険、いわゆる自賠責が赤字ということで、今年(2011年)4月から保険料が引き上げられていることをご存じだろうか。自賠責がどう運営されているのか、なぜ赤字なのかが今ひとつはっきりしないが、いずれにしても事故での支払いが多いということに関しては間違いないようだ。私も昨年、この保険が大量に払われた事故に遭遇したので、報告しておきたい。ちょっと、なんだかな、と思う話だ。
▲まずその事故だが、四十絡みの女性が乗る自転車に、私のクルマがかすったというもの。事故状況だが、横断歩道で止まった私のクルマの前を横切った自転車の駐輪スタンドの後端に、少し動き出した私のクルマ前部がかすった(らしい)。女性は子供を自転車後部のチャイルドシートに乗せていた。クルマ側にはなんら衝撃は無く、そのまま通り過ぎるところだったが、自転車を止めて振り向いた女性がわめいているので、クルマを止めると、当たったと言う。むろん自転車は倒れてなどいないし、クルマを見ても当たった形跡がないので、そんなことはないというと、足が痛いと言い出した。当たり屋ではないかと疑ったくらいの強い語気に、それなら警察へ行こうと近所の交番へ。この時は特に痛がる様子もなかったのだが。
▲交番で事故処理班を呼んでもらい、現場検証したが、そこで私のクルマのバンパー下にごく小さな擦り跡があり、ここに接触したのだろうということに。そうなれば致し方ないので、こちらも下手に出ることにしたのだが、そうすると今度は後ろに乗っていた子供も体が痛いといっていると言いだした。さすがにこれは普通じゃないなと思ったが、警察とも話をして、一週間様子を見て人身事故にするかどうか決めるということでその日は別れた。翌日、お詫びとして菓子折を持って事故現場すぐの自宅に行くと、受け取らない。保険屋と話すから受け取れないという。今までいくつもの事故に対応してきたが、この時点でちょっとやっかいな人であると再確認した。
▲一週間過ぎたら警察から連絡があり、案の定、先方は人身事故扱いにしたいと言っているとのこと。うちの保険会社と相談したが、そうした人だったら保険を使った方がいいでしょうとのアドバイスもあり、その後の対応は保険会社に任せた。そして私には軽微な人身事故(ただし女性と子供の二人分)ということで行政処分点4点がつけられた。おかげで累積6点になってしまい、以前のコラムで書いたように講習出席の次第となったのである。ただし、いわゆる罰金はまったく来なかった。警察としてもごくごく軽微な事故という認識だったからだろう。
▲それからは保険会社からの報告書を読んでいただけなのだが、後ろに乗っていたの子供には半年後に治療費約30万円、賠償金約50万円が支払われた。女性の方はそれからさらに半年以上(事故から1年以上)治療に通い続け、治療費約120万円、賠償金約150万円が支払われた。あとで見たら自転車にも修理代として4万円弱が支払われていた(もちろん壊れてなどいないが)。保険会社によると、本人はまだまだ通院すると言ったそうだが、さすがに保険会社もこれ以上はということで、多めの賠償金で手を打ったそうだ。クルマがかすっただけで実に350万円ものお金が支払われたのである。
▲自賠責は任意保険に優先して一人あたり120万円まで支払われる。つまり子供の分は全額自賠責から、女性の分は120万円が自賠責から支払われ、残りの150万円ほどが任意保険からの支払われた。人身事故の場合、このようにまず自賠責が使われる仕組みである。つまり120万円までは、任意保険会社の自腹は痛まない。このため割に支払いが甘いとされるが、それを超えると示談を急ぐ傾向にあるようだ。これを知ると自賠責が赤字になるのは、今回のケースのようにどんどん支払われてることも原因の一つではないかと思えてきた。
▲一般的には加害者という立場になる私だが、このケース、さすがに素直にごめんなさいという気になれない。保険会社によればこのような支払い事例は少なくないようだ。この女性に関しても、初めての事故ではなく、過去にそれなりに経験があるように思われるという。ただそうしたデータを自賠責は持ってはいないようだ。任意保険の会社では、自社が支払った人のデータベースを持っているようだが、それでも他社のデータまで見ることまではできないようで、いわゆるブラックリストのようなものは、公には存在していないという。同じ会社で二度目の事故請求となれば、当然それなりの対応をするようだが。
▲いずれにしても自賠責が赤字になっている中で、今回のような支払い事例を見てしまうと、まじめに自賠責のお金を支払っているドライバーがバカを見ているような気がしてくる。また死亡最大3000万円、けが最大120万円の自賠責では賠償金が全額支払いきれないケースが多い(今回もそう)。であれば自賠責などもう撤廃して、民間の自動車保険に一本化し、加入を義務づける方が合理的ではないだろうか。保険会社も支払いが慎重になるだろう。もちろん保険に入らない人はより厳しく取り締まるべきで、警察にも意味のよくわからない交通取り締まりばかりでなく、こちらにも力を入れてもらいたいもの。
▲また、多大な労力をかけて警察が現場検証をしてくれるのだから、個々の事故に応じて過失責任を算定する仕組みと、それに対する賠償を明文化できないものだろうか。今回のケースであれば、この保険金支払いが何だかちょっと変だと言える第三者は、当日の現場検証をして書類を作った(それゆえ行政処分を下した)警察しかいないのだから。何百万円ものお金が動く話なのだから、民事不介入の一言で済ましていいのかとも思う。どれだけ安全に気を使って運転していても、事故は起きるときには起きてしまう。その時の備えを、個人はもちろん、制度としても見直す時が来ているのではないだろうか。
▲昨年(2010年)の無保険車(自賠責未加入車)摘発が過去10年で最多の5385件に上っているという。自賠責に入っていない人はものすごく多いようだ。また無保険車によって事故にあった被害者を救済するため、国が賠償金を加害者(無保険車運転者)に代わって立て替える制度があり、そうして支払われた立替金を加害者から回収できなかった額は458億円に上るという。この制度では自賠責とほぼ同額が被害者に支払われるが、その原資は自賠責保険料の一部とのこと。今回、もし私が無保険車であった場合、どのように支払われただろうか。被害者であることを声高に主張すれば、この制度でも支払われるのだろうか。クルマを取り巻く問題の一つがこんなところにもある。
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レンジローバー イヴォーク クーペ ダイナミック:新車試乗記
3月 31st, 2012 · No Comments
キャラクター&開発コンセプト
レンジローバー初のコンパクトSUV
レンジローバー イヴォーク(東京モーターショー 2011)
イヴォークは、「レンジローバー史上、最小、最軽量、そして最も燃費が良い」(プレスリリース)とうたわれる、レンジローバー初のコンパクトSUV。もともとは2008年1月のデトロイトショーで、コンセプトモデル「LRX」として登場。時ならぬリーマンショック、そしてフォードによるジャガー・ランドローバーのタタへの売却などを乗り越え、2011年夏に英国リバブール近郊のヘイルウッド工場で生産をスタート。日本では東京モーターショーが開幕した同年11月30日に発表され、2012年3月3日に発売された。
プラットフォームの基本部分はランドローバーのフリーランダー2(2007年発売)がベースだが、実質的にはほぼ新設計。見どころはコンセプトカーのイメージを巧みに再現したデザイン、レンジローバー伝統の高級感ある作り、全天候型の走破性能、環境性能の向上など。すでに世界中からオーダーが殺到しており、日本への年内割り当て分はすでに埋まっている模様。
価格帯&グレード展開
5ドアと3ドアクーペの2本立てで、450万円からスタート
こちらは5ドア。一見、クーペと区別がつかない
ボディタイプは5ドアと3ドア(クーペ)の2種類。欧州には2.2リッター直4ターボディーゼル(150psと190psの2種類)、6速MT、さらにFF仕様が存在するようだが、日本仕様は全車2リッター直4ターボ(240ps)、アイシンAW製6AT、電子制御フルタイム4WD(フリーランダー2と同じアクティブ・オン・ディマンド・カップリング式)の組み合わせ。
価格は5ドアの標準グレード「ピュア」が450万円。その豪華版「プレステージ」が578万円で、DVDナビ、Meridian製高級オーディオシステム、キセノンヘッドランプ、19インチタイヤ&ホイール等が備わる。
一方、クーペの標準グレード「ピュア」は5ドアより20万円高い470万円。その上級グレードで、スポーツ性を強めた「ダイナミック」は598万円。こちらにもナビ、高級オーディオが装備され、タイヤ&ホイールは20インチになる。
なお、ダンパーオイルに磁性体を混ぜてダンピング特性を瞬時に可変する「マグネライド」を備えた「アダプティブ・ダイナミクス」システムは、5ドアおよびクーペ双方の上級グレードに13万円で用意。
イヴォーク クーペ。写真は19インチホイール装着車
【レンジローバー イヴォーク】
・ピュア(Pure) 450万円
・プレステージ(Prestige) 578万円
【レンジローバー イヴォーク クーペ】
・ピュア(Pure) 470万円
・ダイナミック(Dynamic) 598万円 ※今回の試乗車
パッケージング&スタイル
ランドではなくレンジ
カタログに記載されるボディカラーは計14色。ルーフカラーもボディ同色のほか、3色から選べる。試乗車はフィレンツェレッド(メタリック)/ブラック
写真で見てもカッコいいが、実車はさらにカッコいい、というのが第一印象。そして路上にあるのが場違いに思えるほど未来的に見える。しかもこれまでのレンジローバー(特にヴォーグ)にあった「重厚長大」なイメージとは打って変わって、小さく、低く、スポーティであることが何より新しい。
「LRX コンセプト」で提案された、ランドローバー言うところの「クロスクーペ・デザイン」がイヴォーク最大の見どころ。後ろにゆくほど低くなるルーフと天地が薄くなるサイドウインドウは、5ドアよりルーフラインが30mm低いクーペで特に目立つ。
エッジのあるデザイン、大径ホイールがキャッチー。試乗車(ダイナミック)は20インチが標準
それでいてレンジローバー伝統のモチーフもそこかしこに散りばめられ、一つ一つのパーツにある高品質感もレンジローバーに相応しいレベル。ランドではなく、あくまでレンジ。少なくともデザイン面でそのあたりを突っ込まれそうなスキはない。総じて、よくもまあ市販化できたものだ、というのが多くの人の印象では。
全長はコンパクトカー並み。対地クリアランスも確保
ボンネットやルーフはアルミ製。またフロントフェンダーやリアゲートは樹脂製になる。フリーランダー2より小さく、エンジンも6気筒から4気筒になることもあり、車重は150kgほど軽い
ボディサイズは全幅を除けばフリーランダー2より一回り小さく(ホイールベースは同一)、全長は意外にも日産デュアリス並みに短かい。最小回転半径も5.5メートルと常識的で、取り回しは実際のところ悪くない。
なお、オンロード性能を重視しているイヴォークだが、そこはやはりレンジローバーの一員。対地クリアランスはフリーランダー2並みにしっかり確保。最低地上高は210mmで、アプローチアングルは25度(「ダイナミック」は19度)、ディパーチャーアングルは33度(「ダイナミック」は30度)と優秀。渡河性能もいちおう水深500mmまでOK、とのこと。
全長(mm)
全幅(mm)
全高(mm)
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